レベル1・2建材の施工の見逃し
病院や社会福祉施設、学校、農業関連施設等に、各関係省庁よりアスベストのレベル1・2建材の把握のための実態調査通知が出てています。同様な調査通知は、公共施設にも出ています。
当社で、ある公共施設のレベル1・2建材のアスベストの使用実態調査を行った際に、レベル1建材の吹付材、レベル2建材の配管保温材、煙突断熱材が施工されているのを確認しました。
しかし、当社で調査した公共施設は、過去の調査でレベル1・2建材は施工されていないと報告した施設でした。
調査した施設のレベル1・2建材の施工状況
- 階段裏に施工されていたパーライト吹付材で、物をぶつけたり、擦った後が見られ床に吹付材が落ちていた。
- 空調設備室に施工されている配管エルボ部の保温材で、損傷箇所による保温材が露出していた。
- 事務所の天井にバーミキュライト吹付材で、損傷箇所や劣化が見られた。
- 煙突断熱材の施工されており、灰出口から施工状況は断熱材の劣化が見られた。
未把握の施設は多く存在する
各省庁からの「レベル1・2建材のアスベスト建材の使用実態調査」を、当該施設の担当者がアスベスト建材は施工されていないと判断し報告をしているケースが多くあります。調査済施設の中には、アスベストに詳しくない者が調査を行っているいるため、アスベスト建材を見逃している可能性があります。
レベル1の吹付材でも、バーミキュライト吹付材やパーライト吹付材は見た目で吹付材と認識されないケースや固形化されていて吹付材と認識されないケースもあります。
レベル2建材の配管エルボ部の保温材、電気貫通部など耐火被覆材、折板屋根裏断熱材へのアスベスト施工の認識が少ないので、確認や判断が難しいケースもあります。
アスベスト以外の有害物質(PCB等)の調査把握の必要性
レベル1・2建材にアスベストが含有されている施設では、トランスやコンデンサ、蛍光灯安定器にPCBが使用されている可能性があります。
高度PCB廃棄物の処理委託期限が、令和5年(2023年)3月までとなっています。(山梨県の場合)蛍光灯安定器については、サンプル調査によって、多くの調査漏れや経年劣化による漏洩事故等が起こっています。そのため、処理委託期限までの蛍光灯安定器の全数調査を行うが必要になります。
当社では、アスベスト、有害物質(PCBなど)の調査を専門知識を持った技術者が調査を行います。