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全国で所有者不明のマンション アスベスト露出

概要

 ここ最近、全国的に所有者が不明なマンションや家が増えいます。分譲マンションでは区分所有者がわからず、地方自治体や管理組合が対応に苦しむ例が増えてきています。

 一例ですが、滋賀県野州市では分譲マンションの壁が崩れ鉄骨や部屋の中がむき出しており、さらに階段の腐食が進み危険なまま放置されています。また、このマンションの鉄骨部分には既存の吹付けアスベストが施工されおり、吹付けアスベストが劣化にり地面に剥がれ落ち、周囲に飛散しているような状態です。

所有者、市、周辺住民の対応

 滋賀県の分譲マンションの区分所有者は9人で、所有権移転が繰り返されており、そのうち1人の行方がわからないとのこと。マンションの解体には区分所有者全員の同意が必要なため、自主解体が出来ずにいる。

 近隣住民から市へ、早急に不安を解消してほしいとの不満の声があがっている。危険な判断されたマンションは、特定空き家と認定されれば自治体が解体を代執行できる。滋賀県のマンションについては、市が2018年に危険な状態と認定し特定空き家とした。

 今後は、市から所有者へ解体命令の事前通知を行い、区分所有者で自主解体されなければ行政代執行で解体される見通しである。

老朽化マンションと吹付けアスベストについて

 今回の滋賀県のマンションは1972年に建設され、鉄骨造の3階建ての建物であった。当時、吹付けアスベストは3階建て以上の鉄骨造の建物には吹付けアスベストが施工せれたいたケースが多い。建築から長年経過する過程で所有者の高齢化、相続の移転登記がされなかったりや不明などで建物が残り、経年劣化により倒壊しそうなマンションなどが今も存在します。

 吹付けアスベストについて、アスベスト含有の有無の分析調査も実施されていない建物があります。国からの補助金制度で、吹付けアスベストの有無の分析調査や解体費用の補助金が活用出来ます。補助金制度の活用には、「建築物石破含有建材調査者」の関与が必要になります。補助金制度は平成29年度に一度打ち切られる予定であったが、その後2年間の延長となっています。補助金制度については、各自治体によって異なりますので問い合わせが必要になります。

 

アスベスト調査についても詳細にこちらです。

アスベスト分析についての詳細はこちらです。

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