アスベスト建材レベル1~3について


アスベスト建材レベルについて-目次-

1.建材レベルの分類について

吹付けアスベスト:レベル1

2-1吹付けアスベスト

2-2吹付けロックール

2-2吹付けロックール

2-3湿式吹付けアスベスト

2-4吹付けバーミキュライト

2-5吹付けパーライト

2-6建築用仕上塗材(吹付け工法)

3.保温材・断熱材・耐火被覆材:レベル2

3-1保温材

3-2煙突用断熱材

3-3折板屋根裏断熱材

3-4耐火被覆材

3-5けい酸カルシム板第2種

4.その他成形板等:レベル3

4-1内壁材:壁材・天井材

4-2耐火間仕切

4-3床材

4-4外装材:外壁・軒天

4-5屋根材

4-6煙突断熱材

4-7設備配管材

4-8その他建材

4-9建築用仕上塗材(ローラー塗り・コテ塗り・下地調整塗材



1.建材レベルの分類について

 大気汚染防止法で規制するアスベスト含有建材は、下記のようにレベルで分類します。

レベルの分類 レベル1 レベル2 レベル3
建材の種類

石綿含有吹付け材

建築用仕上塗材

石綿含有保温材

石綿含有断熱材

石綿含有耐火被覆材

その他石綿含有建材

(成形板等)

発じん性 著しく高い 高い 比較的低い
使用箇所の例

・耐火建築物、準耐火建築物の梁、柱、デッキ裏等の耐火被覆用の吹付け材

・ビルの機械室、ボイラー室、空調機械室等の天井壁等の吸音、結露防止用の吹付け材

・外壁・内壁の建築用仕上塗材

・ボイラー本体、配管等の保温材

・建築物の柱、梁、壁等の耐火被覆材

・煙突用断熱材、屋根用折板屋根断熱材

・建築物の天井、壁等に成形板、床のタイル等として施工

・屋根材としてスレートなど

・外壁・内壁の建築用仕上塗材の下地調整材


2.吹付けアスベスト:レベル1

2-1吹付けアスベスト

【商品名】

  • ブロベスト
  • オバベスト
  • サーモテックスA
  • トムレックス
  • リンペット
  • コーデックスA
  • ベリーコート
  • ノザワコーベックス
  • ヘイワレックス
  • スターレックス
  • 防湿モンベルト

【製造時期】1956年~1975年


2-2吹付けロックウール

【商品名】

  • スプレーテクス
  • スプレーエース
  • スプレイクラフト
  • サーモテックス
  • ニッカウール
  • ブロベストR
  • ヘイワレックス

 

 

  • 浅野ダイアロック
  • ノザワコーデックスR
  • 浅野スプーコート
  • スターレックス
  • オパベストR
  • バルカロック
  • ベリーコート
  • タイカレックス

【製造時期】1961年~1987年


2-3湿式吹付けアスベスト

【商品名】

  • トムウェット
  • バルカーウェット
  • ブロベストウェット
  • 浅野スプレーコートウェット
  • ATM-120
  • サンウェット
  • スプレーウェット
  • 吹付けロックライト

【製造時期】1970年~1989年

・吹付けアスベスト・吹付けロックウールの注意事項

  • 湿式吹付けについては、平成2年頃までアスベスト含有のもがある。
  • 一部の施工業者では、ロックウール吹付け材に1990年頃まで現場で石綿を添加していたことが確認されており、1995年(平成7年)までは石綿を添加していたことを前提に調査を行うことが望ましいとされています。※建築物石綿含有建材調査マニュアル(平成26年11月 国土交通省)より抜粋
  • 柱や梁、デッキ裏への吹付けアスベストの施工で、建材の厚さによってアスベスト含有の有無が異なることがあるので注意が必要になる。
  • 吹付けアスベストが囲い込みされて場合には、見逃す可能性があるので注意が必要になる。

2-4吹付けバーミキュライト

【商品名】

  •  バーミライト
  • ミクライトAP
  • ウォールコートM折版用
  • ゾノライト吸音プラスター
  • モノコート
  • バーミックスAP

【製造時期】~1988年


・吹付けバーミキュライトの注意事項

  • 天井の化粧仕上げとして、施設のホールや団地の居室などに施工されていることが多い。
  • 階段裏にバーミキュライトが吹き付けられていることも多い。また、リシン吹付けと見間違うこともあります。
  • 固化されているケースの多く、吹付けアスベスト材として見逃されているケースも多い。

2-5吹付けパーライト

【商品名】

  • アロック
  • ダンコートF3
  • ジュラックスB

【製造時期】~1989年


・吹付けパーライトの注意事項

  • 天井の化粧仕上げとして、会議室や団地の居室などに施工れていることも多い。
  • 固化されているケースが多く、見た目からしても吹付け材として認識されにくい建材である。
  • 建材材として製造時期やアスベスト含有率など不明な部分も多い。
  • 過去に吹付けアスベスト除去後にパーライト吹付け施工するケースもあるので、石綿除去記録を確認する必要がある。

その他石綿含有吹付け材

・ケニテックス

・エコニー・キックス

・ブォルキンPVF

2-6建築用仕上塗材(吹付け工法)

【外壁仕上塗材の種類】

  • リシン吹付け
  • スタッコ吹付け
  • ボンタイル吹付け

【内壁仕上塗材の種類】

  • じゅらく
  • 京壁

・建築用仕上塗材(吹付け工法)の注意事項

  • 吹付け工法による建築用仕上塗材はレベル1建材に該当する。
  • 試料採取時は他のレベル1の吹付け材と同様に安全対策が必要になる。
  • 建築用仕上塗塗材は、複数層で構成されているが多いので躯体深部(下地)までの試料採取が必要になる。
  • 建築用仕上塗材と下地調整塗材のいずれか一方が吹付け工法で、片方が吹き付け工法でない場合にアスベストが含有している層が判別出来ない場合には、レベル1の「吹付けアスベスト」として取扱うことになる。
  • 建築物用仕上塗材の試料採取時は、下地調整材の施工があるので躯体(下地材)まで採取する必要がある。

3.保温材・断熱材・耐火被覆材:レベル2

 平成26年6月1日から「石綿障害予防規則」が改正されいます。アスベスト含有の「保温材・断熱材・耐火被覆材」が損傷や劣化などで石綿粉じんが飛散するおそれがある場合には、建材の除去、封じ込めが必要になります。

石綿障害予防規則の改正に伴い、病院や学校、公共施設、農業関連施設に「アスベスト使用実態調査」の調査通知が各省庁からでています。

アスベスト使用実態調査の詳細についてこちらになります。

3-1保温材

【建材名】

  • 石綿保温材
  • けいそう土保温材
  • パーライト保温材
  • バーミキュライト保温材
  • 石綿けい酸カルシウム保温材
  • 水練り保温材

【製造時期】~1988年


・保温材の注意事項

  • 配管、ボイラー本体や外周部、煙突煙道、空調ダクトに使用されている。
  • 水練り保温材については、1988年頃に無石綿化・製造終了した。在庫や流通を考慮して平成初期ころまでは可能性がある。
  • 設計図書等に建材名や商品名として記載されることがほとんどない。
  • 目視のみアスベスト含有の有無は判断できない。
  • 配管については、直管部にも施工されているケースもあるので注意が必要になる。
  • アスベスト含有の配管保温材が劣化し、機械室等の地面に落ちているケースがあるので注意が必要になる。

3-2煙突用断熱材

【商品名】

  • カポスタック
  • ニューカポスタック
  • ハイスタック(丸型・角型)

・煙突用断熱材の注意事項

  • 設計図書等に商品名の記載がない場合には、一部商品で年代不明な建材があるので、2004年まで考慮が必要になる。
  • 煙突用断熱材のアスベスト含有率は90%を超える建材があるので、調査時にはアスベストのばく露対策が必要になる。
  • 煙突の灰出口から施工状況を確認する際は、煙突用断熱材の劣化により剥落してるケースがあるので開放時は注意が必要になる。(ばく露対策して、保護具の着用)
  • 煙突頂部から施工状況を確認する際には、高所作業になるので安全対策が必要になる。
  • 煙突頂部からの施工確認する際は、ボイラー稼働時は高温の排ガス等に注意が必要になる。
  • 煙突内部にライニング施工されれいる場合に、レベル3建材と間違いないようにライニングの内側を確認が必要になる。
  • ボイラーの煙突煙道に保温材としてアスベストが施工されているケースがある。
  • ボイラーのから伸びる煙突煙道と建物の躯体貫通部との隙間に吹付け材が施工されているケースがある。
  • ボイラー本体に保温材として施工されているケースがあるので注意が必要になる。

3-3折板屋根裏断熱材

【商品名】

  • フェルトン
  • ブルーフェルトン
  • レアフォーム

【製造時期】~1991年


・折板屋根裏断熱材の注意事項

  • 駐車場や体育館などの金属屋根の折板の裏打ち断熱材として、施工されてる。
  • アスベスト含有のフェルトンには含有率は90%(石綿の種類:クリソタイル)
  • レアフォーム(炭酸カルシム発泡板)の製造時期は1976年~1991年頃になる。
  • レアフォーム(炭酸カルシム発泡板)は、見た目でアスベスト含有の判別は出来ない。分析調査が必要になる。
  • フェルトンの製造時期は1970年~1982年頃になる。
  • ブルーフェルトンの製造時期は、1958年~1971年頃になる。(石綿種類:クロシドライト)
  • 折半屋根裏断熱材には、レベル1の吹付け材を施工するケースもあるので注意が必要になる。

3-4耐火被覆材

【商品名】

  • トムボード
  • ブロベストボード
  • リフライト
  • サーモボード
  • コーベックスマット
  • サイネックス

【製造時期】1966年~1983年


・耐火被覆材の注意事項

  • 梁や柱への耐火被覆材として施工されている。

3-5けい酸カルシム板第2種

【商品名】

  • キャスライトH
  • キャスライトL
  • ケイカライト/ケイカライトL
  • ダイアスライト(E)
  • カルシライト(1号/2号)
  • ソニックライト(1号/2号)

 

 

  • ダイカライト(1号/2号)
  • タイカライトコラム
  • サーモボードL
  • ヒシライト
  • リフボード
  • ミュージライト

【製造時期】1963年~1997年


・けい酸カルシム板第2種の注意事項

  • 設計図書等に、建材名や商品名として記載されていることはほとんどない。
  • 施工されている建材に商品名が記載されている場合がある。
  • 電気貫通部や梁や柱の耐火被覆として施工されている。

4.その他成形板等:レベル3

4-1内装材:壁材・天井材

【建材の種類】

  • 石こうボード
  • スレート板
  • ケイカル板
  • フレキシブルボード
  • 岩綿吸音板
  • 壁紙

・内装材:壁材・天井材の注意事項

  • の岩綿吸音板で2重張りでの施工の場合には、2層の建材を採取する必要がある。
  • 石こうボードで木目風で仕上げられてるケースがあるので注意が必要になる。
  • 壁紙(クロス)にアスベストが含有していた時期があるので、採取時は壁紙も一緒に採取する必要がある。
  • 石こうボードの紙部分にもアスベストが含有している可能性があるので、紙部分も採取する必要がある。

4-2耐火間仕切

【建材の種類】

  • けい酸カルシム板第1種

・耐火間仕切りの注意事項

  • ケイ酸カルシウム板には、第1種と第2種と種類があり施工用途が異なるので注意が必要になる。

4-3床材

【建材の種類】

  • Pタイル
  • 塩ビシート
  • クッションフロア
  • ソフト巾木
  • 接着剤

 


・床材の注意事項

  • 床材の接着剤部分にもアスベストが使用されている可能性あるので、接着剤も一緒に採取する必要がある。
  • ビニールシートの裏打ち用の紙にアスベストが使用されてケースもある。床材に裏紙が施工されてる場合には採取する必要がある。

4-4外装材:外壁・軒天

【建材の種類】

  • サイディング
  • 押出成形セメント板
  • フレキシブルボード
  • けい酸カルシム板第1種
  • スレート波板(大波・小波)

・外装材の注意事項

  • 外装材(レベル3)に建築用仕上塗材が施工されている場合には、試料採取に注意が必要になる。

4-5屋根材

【建材の種類】

  • ルーフィング
  • 防水シート

・屋根材の注意事項

  • 屋根材のアスベスト分析のために、試料採取を行うと採取部分より雨漏れする可能性があるので注意が必要になる。
  • 屋根材の分析調査は、解体・改修工事の直前に行うケースも多くあります。

4-6煙突材

【建材の種類】

  • 石綿セメント円筒

・煙突材の注意事項

  • レベル2の煙突用断熱材と間違えないように注意が必要になる。

4-7配管設備材

【建材の種類】

  • 石綿セメント管
  • 耐火二層管

・配管設備材の注意事項

  • 古い一般住宅や団地の風呂場・台所の給湯設備に使用されているケースがある。
  • 排水管などに塩ビ管に「耐火性・遮音性」を目的に外側を覆う形で施工されていたケースがある。
  • 過去に水道管に使用されていた。

4-8その建材

【建材の種類】

  • パッキン
  • ガスケット
  • パテ
  • モルタル
  • ろ過材
  • 石綿発泡体

・その他建材の注意事項

  • 上記のパッキン、ガスケットについては、アスベストの含有率が高いので注意が必要になる。

4-9建築用仕上塗材(ローラー塗り・コテ塗り・下地調整塗材)

  • 建築用仕上塗材のローラー塗りやコテ塗りの施工の場合には、レベル3建材に該当する。
  • 下地調整塗材は、主に吹付け工法でないとして取扱う。ただし、設計図書等で吹付け施工されたと記載されて場合は、吹付け施工として扱う。(レベル1建材)
  • 建築用仕上塗材と下地調整塗材のいずれか一方が吹付け工法で、片方が吹き付け工法でない場合に、アスベストが含有している層が判別出来ない場合には、「吹付けアスベスト」として取扱うことになります。

※【製造時期】については、国土交通省「目で見るアスベスト建材(第2版)」からの情報を参考に記載してあります。

※あくまでも目安の製造時期になりますので、調査していく中で竣工年や改築年などの情報等の詳細な調査や分析が必要となります。

※建材の製造終了時期から、建材や商品の在庫を考慮して、製造時期からプラスで2~3年までは含有している可能性を考慮する必要があります。